こんにちは。
なんだかいつもより暖かく、昼間のポカポカ陽気でちょっと眠気がきている右田です。
2月ももうすぐ終わり。
一年も早いなぁと感じる今日この頃です。
今回のお話は「カンキツかいよう病」
ほとんど農薬を使用しない右田柑橘が、
対応にとても苦慮した(している)
とてもやっかいな病害です。
このカンキツかいよう病。
品種によって、強い・弱いが非常にハッキリわかれており、
これまで栽培している品種ではさほど問題にはなりませんでした。
ですが、近年導入した品種が、とにかくこの病気に弱く、とても苦労しています。
また、温州みかんよりオレンジやレモン、雑柑系統が弱い傾向にあるようです。
弱い品種で広がりだすと、一気に圃場全体に広がります。
広がるスピードがもう尋常ではありません。
雨や風などで原因菌が葉の気孔や傷口から侵入し、温度次第では一週間で地獄絵図と化します。
ある圃場では一時150本植えた苗木が、150本すべて罹患し、大変なことになってしまったことがあります。
この時は秋の雨を伴った台風で広がりました。
一度かかると、例え殺菌剤を撒いたとしてもなかなか収まりません。
この時はすべての苗木の病斑のある枝葉を切り落としました。
すべての木の大きさはほぼ半分に。
それでも、とても樹勢の強い品種でしたので、なんとか乗り切ることができましたが、
せっかく育てた枝を自分で切るのです。
かなりの精神的ダメージで、当時は夢にも見てた気がします。笑
今でも、見つけたら即切除。
葉を落とすだけでは、タイミングにもよると思いますが、高確率で病斑が復活します。
枝まで侵入していると思った方がいいと思います。
ですので、基本は輪状芽というところまで切り戻すようにしています。
それでも毎年、どこかで必ず発生しているので、しっかりと目を光らせています。
それとこれは余談ですが、カンキツかいよう病に弱い品種は浮皮になりやすい品種だったり、比較的樹勢の強い品種だったりします。
カリウムの利用効率、あるいは吸収効率が高い=病斑の広がる速度も速い?のかなと、仮説をたててみました。なんとなくそんな気がします。
今回は珍しく病害のお話でした。
私たちには美味しいみかんをお届けする使命があるので、
日夜、畑やそれ以外の場所で悪戦苦闘しています。
苦労もたえませんが、でも喜びもたくさんありますよ。
そういえば、もうすぐ清見オレンジと不知火のお届けの時期がやってきます。
いつも楽しみしていただいているみなさま、一年間もお待たせしました。
この子達を今年もどうぞよろしくお願いします。
右田でした。