こんにちは。右田です。
右田柑橘ではつい先日、今年の搾汁を無事終えました。
現在、熊本ワイナリーにて仕込みの前段階として果汁調整を行っている最中です。
さすがに三年目となると、随分スムーズになってきました。
搾汁の話や、今年のワインの事はまた後日、改めて書きたいと思っています。
今日はその前に、みかんの話を。
(だいたいみかんの話なんですが…)
これは興津(おきつ)早生。
極早生(ごくわせ)の時期も終わり、早生みかんの美味しい季節となってきました。
完熟した極早生も、もちろん美味しいんですが、基本的にみかんは季節的に後発の品種になるほど甘く、コクがでてくる傾向にあります。
この興津早生は今から遡ること約80年前、
早生の代表のような品種、宮川早生(みやがわわせ)にカラタチを掛け合わせて生まれたみかんです。
こんなに歴史があるのに、宮川早生とともに、今でも現役バリバリの品種です。
最近の早生品種だと、さらに糖度の高いといわれる、田口早生(たぐちわせ)もありますが、それでも新たに興津早生を植える農家もいて、この子がいかに優れているかを物語っています。
また、興津はとにかく実がなります。
ただ実がなりすぎるので、きちんと摘果しないと、美味しいサイズのミカンになりませんし、木もすぐに消耗してしまいます。
栽培管理がやはり大事ですね。
あと樹勢も非常に強く、ある樹齢を超えたあたりからドーン!と大きくなり、植樹の間隔にもよりますが、森のようになることも。
私が子どものころ、この早生みかんの森の中の世界に魅せられました。ふさふさの草、等間隔に植えられたみかんの木。茂る葉や実の間には、鳥や昆虫、そして見たことのない生き物がいて、驚きに満ち溢れています。
葉と葉の間から漏れる太陽の光と影。
そこにはひとつの小さな世界がありました。
いつか、その小さな世界をみなさんにも楽しんでもらえたらと考えていますが、またその時期がきたらお知らせしたいと思います。
さて、本日からこの興津早生の販売も公式サイトにて開始いたしました。
わたしたちの自信作であり、旬の最高の味覚を、お楽しみいただけたら幸いです。
右田でした。