食うか食われるか

こんにちは。右田です。

今までも度々お伝えしてきましたが、やっぱり今年もイノシシの被害が甚大です。

裏側の苦労や、あまり良くないことなどは公開に躊躇してしまうところもありますが、

こういったブログで発信しているのも、畑の様子や、私たち生産者の気持ちをそのままお伝えすることが目的ですので、少し書いてみたいと思います。

まず、現状どれほどの被害が出ているのかをお伝えいたします。

そうですね。生々しい数字を出すのも…と思いますので…
うちの場合で、酷い年はざっと私のお給料の二か月分くらい食べられています。

自身と、家族の生活のために、一生懸命お仕事して、
お客様に喜んでいただきたいから、少しでも美味しくお届けできるように努力してつくっているのに、

そんなミカンたちを、ひょろっと来たイノシシが片っ端から食べていくのです。泣

では 守ればいいのでは? 防ぐために電気柵や、鉄柵を設置すればいいじゃないか!と思われる方もおられるかもしれませんが、それには三か月分のお給料が必要だったりします。

それも畑は各地に複数あるので、そんな単純な話でもなかったりします。

それでも毎年食べられる事を考えれば設置すべきだと私は考えています。(あと精神衛生上も…)

ただ、設置した後も平気でやぶられます。ないよりは、あったほうがマシですが、壊されたところを修理したり、穴がないか見回る時間と労力もなかなかのものです。

なので、食べられてるほうがまだ安くつくと考える農家さんもいるようです。

なかなか難しい問題です。

(余談ですが、最近では電気柵でも、お尻から入れば感電しない事に気づいたイノシシが出てきているようです。)

どうして、こんなにも増えてしまったんでしょうか。
諸説あるのでここでは割愛しますが、既にとんでもなく増えてしまっているのは事実です。

無残にやられた宮川早生。
最近はアナグマも問題になってます。

そもそもこの辺りでのイノシシの被害などは、ほんの5~6年ほど前まではきいたことすらありませんでした。

私が子どものころには、まれに金峰山でイノシシに出会うくらいで、
今のように毎日痕跡を見るようなことはまず、なかったです。

今のような状況を見るともう解決策は一つしかありません。

そうです。イノシシを獲る事です。

当園でも駆除を自治体の方に依頼し、農園に罠を数か所仕掛けてもらっています。

かなりの数が獲れているようですが、増えるのが早いイノシシ。

数年前のピークに比べればやや、減っている感触ですが、頭数はまだまだ拮抗しているようです。

私ももう少し仕事に余裕が出てきたら、狩猟免許を取ろうと思っています。

家族とみかんたちを守れるのなら。
農家として必要なスキルなのかもしれません。

それに獲れたら、新鮮なお肉を食べることもできます。

獲れたイノシシ肉を分けていただきました。
ブラックペッパーをたっぷりかけてジビエ焼肉。
みかんを食べて育った新鮮なお肉が美味しくないわけがありません。

もう泣き寝入りはしません。

ピンチをチャンスに。
脅威には立ち向かいます。

そして、じつは猪肉はみかんワインとの相性が抜群。

甘口のスティルワインでも合いますが、ブラックペッパーをたっぷりかけた焼肉なんかは、味もしっかりしているのでスパークリングにも。

新鮮なジビエ肉がもっと手に入りやすくなると良いのですが、

もう、自分で獲ろうかな。

右田でした。

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